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インタビューinterview

2020年以降も継続的にお客様に満足頂けるよう、黒川の自然を守りつつ、インバウンドに注力したい。

黒川温泉 旅館わかば 代表取締役

志賀 希

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黒川の大自然に恵まれたアットホームな温泉旅館「旅館 わかば」。かつての温泉巡りブームを経て、インバウンド・2020年需要など時代の風を見据えながら、旅館とお客様と、そして黒川の風情との調和を図る上でどう立ち回るのか、お考えを聞くことが出来ました。

株式会社アイキャッチ(以下ア)
志賀様(以下志)

今あるものを磨いていくために、しっかり里山の風景を大事にしないといけないと思います

早速なのですが、今お考えになっている黒川温泉の現状をお聞かせ下さい。
7月以降、ふっこう割のおかげで徐々に戻ってきて、紅葉シーズンの今はいつもと変わらないくらい宿泊のお客様は来ていただいているように感じます。 外国人のお客様もかなり戻ってきているようです。
外国人観光客には震災の影響は少なかったのですね。ところでお客様の黒川温泉での楽しみ方に昔と今で変化を感じてますか?
楽しみ方としては昔も今も本質的には変わっていないと思いますね。景色を楽しんだり、ウォーキングなどを楽しんだり。ですから今あるものを磨いていくために、しっかり里山の風景を大事にしないといけないと思いますね。
歴史ある黒川温泉ですが、お客様の傾向は以前とどのように変わってきていると思われますか?
黒川温泉はこじんまりとした旅館がほとんどです。客室数も500室に満たないくらいで、宿泊客の数はそれほど変わっておりません。 日帰りのお客様がピークだった15年程前と比較するとかなり少なくなっているように感じます。 更に地震以降は宿泊客数は戻ってきているのですが、日帰りのお客様は減っているようです。 入湯手形の販売枚数も今年はかなり少なくなりそうです。 海外からのお客様といえば、距離的にも近く、エージェントとのつながりが以前からあったので、韓国からのお客様がほとんどでした。 しかし、2年程前から急激に他のアジア諸国からのお客様が増え、今ではいろんな国の方に来ていただいています。
インバウンド(訪日旅行)事業の現状をお聞かせ願えますか?
日本人の人口が減少している現実を考えるとインバウンド事業は避けては通れないと考えます。 政府もインバウンドに力を入れてくれているので、実際黒川温泉でも海外からのお客様がこの2年くらいで急激に増えてきています。旅館組合としてもインバウンドの集客が出来るように、英語のホームページをリニューアルしたり英語版の予約システムを開発し予約を受け入れることが出来るようにしています。 来てくれたお客様に対しては露天風呂めぐりマップやウォーキングマップや発地型のパンフレットを英語バージョンで作成し利用していただいております。
具体的に取り組もうと思われていることがありましたらお願い致します。
黒川温泉は特に商店等、古民家風の作りにしているので、海外の方からすると、何のお店か分かりづらいので、英語表記を加えた各店舗の統一看板の作成を今期計画しています。 海外の方への情報発信として、黒川温泉ならではの田舎の風景などの写真をインスタグラム等を利用して発信していこうと考えています。現在すでに実施しているALTの先生によるブログは継続していく予定です。

田舎の景色をしっかり磨きつつ、海外のお客様もリピートしていただけるような温泉地を目指します

ありがとうございます。今後 3年~5年くらいの中期的目標についてお聞かせ下さい。
2020年まではお客様に来て頂ける見込みはありますが、その後も継続して来て頂く様に今のうちに手を打っておく必要がありますね。そのためにも、来て本当によかった、また行きたいと思えるように、お客様とのつながりを深め、2020年以降もしっかりその方達が帰ってきていただけるようにしたい。 里山の風景や、田舎の景色をしっかり磨きつつ、海外の方が使いやすいように、ネイティブの方の視点での看板を増やしたり、人との関わりを大切にすることで、また訪れていただけるような温泉地を目指していきたいですね。今後海外のお客様もリピートしていただけるようなそんな温泉地を目指します。
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